ぷくみの憂鬱

シャワータイム

ふんふふふ～ん♪

ぷくみ『ラッキー、バスタオルとって～！』

ラッキー『ここに置いておくよ。』

ぷくみ『ありがとう～！』

ゴシゴシゴシ･･･

ぷくみ『すっきりした～！』

ぷくみ『わ～、洗ったら髪の毛戻った～！』

ラッキー『いつものぷくみだね。よかったね。』

前回、レグナード攻略の時に、裁きの雷槌で帯電してしまったぷくみは、
螺髪になってしまい、元の髪型に戻れるかとても不安だったのです。

前回の記事を読み直す

レグナード攻略【後編２】最終章

帰宅したぷくみは、シャワーで洗髪したことで、髪の毛もきれいに元に戻りました。

戦いの汗を洗い流したぷくみは、気分も上機嫌です。

ぷくみ『ずっとあのままだったらどうしよう～て不安だったよ～！』

ラッキー『ぷくみにはやっぱり、丸刈りヘアーが似合うね。』

ガーーガーーゴーーー

愛用のドライヤーがうなりを上げます。

ぷくみのドライヤーは安物なので音がうるさいのがたまにきずです。

ぷくみ『プクットケアリッチいいにおい～！』

ぷくみ『ポシェルちゃんのおすすめなんだ～』

ラッキー『そういうの見るとぷくみも女の子だなって思うよ。』

お友達から勧められたコンディショナーで部屋中によい香りが漂います。

しばらく髪の毛を乾かしてるとぷくみはある異変に気づきました。

ぷくみ『･･･あれ～？』

ぷくみ『･･･あれ･･･あれれ～！？』

ぷくみ『あ～！！！』

ぷくみ『髪の毛が～！！』

なんということでしょう！

濡れていた髪の毛が乾くにつれ、チリチリの渦巻いた髪に戻りはじめました。

尊い螺髪スタイルに逆戻りです。

※らほつ　仏の三十二相の一。仏様の縮れて右巻きの螺旋状をしている頭髪のこと。

ぷくみ『ラッキー！どうしよう～！』

ラッキー『その前にバスタオルとれてるよ。』

もうこんな髪型では、ぷくみは生きていけません･･･

せっかくできた少数のファンの方々も、ぷくみを見限ってしまいそうで悲しいです･･･。

ラッキー『まあまあ似合ってるからいいんじゃない？』

ぷくみ『いや～！いや～！』

こんな髪型になってしまったからには、ぷくみも覚悟を決めるしかありません。

先日、旅に出てしまったミルお姉さんのように
ぷくみも仏門に入るため、自分探しの旅に出るしかないと思います。

ラッキー『いっそのこと美容室でなおしてもらったら？』

ぷくみ『おお～！その手があった～！』

ラッキーの一言で、正気を取り戻したぷくみは、美容室に行くことにしました。

なるべく人目につかないよう、グランゼドーラの美容室に向かうことにします。

　グランゼドーラ美容室へ

ラッキー『そのほっかむりみたいの逆に目立ってるよ。』

ぷくみ『恥ずかしいから見せたくないの～！』

恥ずかしがり屋のぷくみは、螺髪を見られないよう、変装して美容室に向かいます。

駆け足で急いで美容室にやってきました。

カランコロン♪

ぷくみ『こんにちは～』

メイクル『いらっしゃ～い！』

メイクル『はじめての方かな？』

ぷくみ『ううん、この前メイクしてもらったぷくみだよ～』

メイクル『おお、あの時のおもしろプクリポ！』

メイクル初登場の記事を読み直す

メイクル『変なのかぶってるからわからなかったよ。』

メイクル『今日もメイクしにきたのかい？』

ぷくみ『今日はカットしたいの～！』

メイクル『ほうほう、では担当代わるよー』

メイクル『こちらの席にどうぞ！』

メイクルはカット専用の奥の席までぷくみを案内してくれました。

　ヴィタル登場

ヴィタル『こんにちは、ようこそー』

本日は美容師のヴィタルが、ぷくみの担当をしてくれるみたいです。

ヴィタル『今日はどんな髪型にしたいのかしら？』

ぷくみ『あのね～、ぷくみに似合うやつオススメで～！』

ヴィタル『よーし、私にまかせて。』

ヴィタル『じゃあ、まずはかぶりもの脱ごっか。』

ぷくみ『え～、これ脱がないとだめ～？』

ヴィタル『だめよ。さあお姉さんに見せてみて。』

ぷくみ『う～ん･･･』

ラッキー『隠すから余計目立つんだよ。』

ラッキー『堂々としてたらきっと誰も笑わないよ。』

ぷくみ『そ、そう～？』

ラッキーに諭されたぷくみはしぶしぶほっかむりを脱ぎ捨てました。

ヴィタル『ぷぷ･･･』

メイクル『ひゃー！ははははっ！』

メイクル『どうしたんだ！？その髪型！ひー』

言われたとおりほっかむりを脱ぎましたが、ぷくみの髪を見た二人は大笑いしています。

ぷくみは、後悔の念に駆られました。

ヴィタル『お腹が････。』

メイクル『あいかわらずおもしろいプクリポだな！ぷぷ･･･』

メイクルは半笑いで持ち場に戻っていきました。

ぷくみ『どう～？似合う髪型できそう～？』

ヴィタル『似合うやつね･･･。なかなか難しいけど頑張るわ！』

ぷくみ『ありがとう～！』

ヴィタルは手慣れた感じで作業をはじめました。

やっと、螺髪から解放されると思ったぷくみは、安心して眠くなってきました。

ウトウトウト・・・

ぷくみはしらないうちに眠ってしまいました。

ヴィタル『ぷくみちゃん、できたわよ。』

ぷくみ『う、う～ん･･･』

いつの間にか眠ってしまったぷくみは、ヴィタルの声で目覚めました。

どうやら作業が終わったみたいです。

そして仕上がり具合を鏡で見せてくれました。

ぷくみ『なにこれーーー！』

ヴィタル『どう？いい感じでしょう！』

なんということでしょう！

似合う髪型でお願いしたのに、とんでもないことになっています！

前の螺髪の方が、まだマシと思えるくらい絶望的です。

ヴイタル『螺髪をアレンジしたみたの。』

ヴィタル『おでこのそりこみとサイドのラインがシャープさを演出してるのよ。』

ぷくみ『こんなの全然似合ってない～！』

ヴィタル『えー！いい感じだと思うわよ？』

店内で騒いでいるとまたどこからもなくメイクルがこちらにやってきました。

メイクル『ひー！またすごい髪型だなー！ぷはは！』

メイクル『バイクドルボで暴走するといいんじゃない？ぷぷ･･･』

ぷくみの髪型を見たメイクルが、また大笑いしています。

ヴィタル『え･･･！だめかな！？』

ヴィタル『チリチリヘアーを活かした斬新なスタイルなんだけど･･･』

ヴィタル『えりあしの部分がチャームポイントなのよ。』

ぷくみ『そうじゃなくて～！』

ぷくみ『活かさなくていいからかわいいのに戻して～！』

悲しくなったぷくみは、とうとう涙があふれてきました。

ヴィタル『え？違う髪型がいいの？』

ヴィタル『ごめんなさい。』

ぷくみは、次は元の丸刈りの髪型に戻してほしいとお願いしました。

どうやら、ぷくみの説明の仕方も悪かったみたいです。

ヴィタル『でも、丸刈りだとね･･･』

ヴィタル『このまま短く切っちゃうと下手したら地肌が見えちゃうわよ。』

ぷくみ『ええ～！それはいや～！』

ヴィタルの説明によると元々の毛髪が短すぎて、カットすると禿げてしまうみたいです。

メイクル『いっそ縮毛矯正するといいんじゃない？』

ヴィタル『そうね。それなら戻せるかも！』

ぷくみ『ほんと～？それで戻して～！』

縮毛矯正というのは、どんな縮毛でもほぼ完全に直毛にできる美容技術みたいです。

最後の手段に一縷の望みを託すことにしました。

　縮毛矯正

また眠ってしまったらひどい目に合うと直感したぷくみは、
ヴィタルを疑いの目で見ながら、作業が終わるのをじっと待ち続けます。

ヴィタル『いい感じで戻るわねー』

ぷくみ『え～、ほんと～？』

チリチリに縮れたぷくみの髪型が、しだいに元に戻りはじめたみたいです。

じょじょに戻る髪の毛を見て、ぷくみはうれしくなってきました。

ヴィタル『どう？これ、おもしろくない？』

ぷくみ『わ～、おもしろい髪型～！』

ヴィタルが、ぷくみの髪の毛で遊んでます。

作業途中のおかしな髪型も元に戻れるとわかってからは楽しいだけです。

暗かったぷくみの気持ちがぱっと晴れやかになりました。

作業開始から待つこと３時間

ヴィタル『よーし、できたー！』

ぷくみ『うわ～、元に戻った～！』

メイクル『お、かわいくできたねー！』

とうとう螺髪スタイルから卒業です。

これで今日から、前向きに生きていけそうです。

ぷくみ『どうもありがとう～！』

ヴィタル『またいらっしゃい。』

メイクル『今度はメイクにもおいで～！』

ぷくみは上機嫌でお店を後にしました。

レグナードのせいでひどい目にあったけど、元のぷくみに戻れてうれしいです！

帰ったら、とっておきのクイックケーキでお茶を楽しもうと、急いで帰宅するぷくみでした。